環境省・NGOの意見交換会を開催(1/10)

2017年1月10日(火)「環境省・NGOの意見交換会」が開催されました。場所は東京・霞が関の環境省第一会議室。この意見交換会は、兼ねてよりグリーン連合から環境省に対して申し入れていたもので、特定の課題や限られた団体、ネットワークと環境省の間での政策協議や意見交換の場はあるものの、クロスイシューで広くNGOに開かれた場がないことから、まず試験的に一度やってみましょうということで、昨秋から準備を重ね開催されました。

会合については、成果・結論を出すことを目的とせず、まず双方が一定のテーマを設けて意見交換し、必要に応じて具体的な行動に移してゆくという前提で、議事概要についても、後日公開される予定です。

MOE-NGO

まず冒頭、山本公一環境大臣よりご挨拶があり、その後、「議題①:地球温暖化対策」として、グリーン連合共同代表の藤村コノヱさんから「長期低炭素ビジョン」に対するグリーン連合としての提案を、気候ネットワーク東京事務所長の桃井貴子さんからカーボンプライシングについての問題意識や提案を、FoE Japanの吉田明子さんからは日本の気候変動政策課題について、特に石炭火力発電政策に関する問題提起がされました。これに対して環境省からは地球環境局総務課長の角倉一郎さんから地球温暖化対策に関する施策について説明があり、その後20分程度の質疑応答がされました。

続いて、環境省総合環境政策局環境計画課課長補佐の竹谷理志さんより、自治体とNGOが協働で行う気候変動防止と再エネ推進活動への支援、連携についての施策説明がありました。NGO側からは、環境市民代表の杦本育生さんが環境首都創造ネットワークについての取り組みを紹介し、環境エネルギー政策研究所主席研究員の松原弘直さんからは、昨年11月に福島で開催された「世界ご当地エネルギー会議」の成果や国際的な動向についての報告があり、その後15分程度の質疑応答がされました。

後半に入り、「議題②:環境NGO・市民社会のエンパワメントと環境省との協働」について、環境文明21共同代表の藤村コノヱさんから、環境政策形成へのNGO参加の有効性について、東京環境確保条例の事例紹介がありました。また、ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議事務局長の中下裕子さんからは、化学物質政策分野での事例を紹介いただき、これについて質疑応答がされました。

最後にグリーン連合事務局長の古瀬繁範さんから、今回の意見交換会の今後のあり方について、グリーン連合からの提案として、地方開催も視野に入れ、定期的な開催をめざしたい旨の発言がありました。また、外務省とNGOのODAに関する定期協議会の運営を担っている関西NGO協議会理事の加藤良太さんが、その経験に基づいて、省庁とNGOとの政策協議の場が生み出すメリットについて意見を述べていただき、最後に環境省総合環境政策局長の奥主喜美さんがコメントとご挨拶をされ閉会となりました。

今後は、グリーン連合がNGO側の窓口となり、こうした環境政策についての意見交換や政策協議の場を設定できるよう、環境省と協議、調整を続けて行きます。会員の皆様からも積極的なご参加、ご提案やご意見をいただければと思います。

(文責:古瀬繁範)