【開催案内】グリーン連合勉強会「自然共生サイトと生物多様性への取り組み」(11/13)

グリーン連合勉強会「自然共生サイトと生物多様性への取り組み」

日時:2025年11月13日(木)13:30~15:30
会場:オンライン(Zoomミーティング)
参加費:無料
お申し込み
プログラム(予定):
13:30 開会
講演1「自然共生サイトとネイチャーポジティブな地域づくりについて」[資料]
吉田 宗史(環境省自然環境計画課地域ネイチャーポジティブ推進OECM推進係長)
講演2 「自然共生サイト『木曽馬の里地里山』への取り組み」
田澤佳子(ニゴと草カッパの会)
意見交換・ディスカッション
15:30 閉会
主催:グリーン連合 https://greenrengo.jp/
共催:NPO法人棚田LOVERS http://tanadalove.com/

【意見書】環境・エネルギー政策形成過程では、もっと市民の参加を

環境・エネルギー政策形成過程では、もっと市民の参加を

グリーン連合
共同代表 松原弘直、坂本有希、田浦健朗
担当幹事 藤村コノヱ

この夏は「レベルの違う暑さ」が全国を襲い、多くの人々の暮らしや社会経済活動に大きなダメージを与えました。それに加えて、東北や新潟などでは雨不足による渇水が続き、コメの生育や野菜や家畜の生産量が落ちるなどの影響があり、熊本や能登、東北・北海道で豪雨被害が出るなど、気候変動に伴う異常気象による被害が続出しました。こうした状況はこの数年激化しており、科学からの警告では、今後もさらに厳しい状況が長く続くことが予測されています。

また岸田前政権が原発回帰へと方針転換したことにより、再稼働や次世代型原発の新設など、あたかも福島の大惨事を忘れたかのような動きも加速しています。

さらにPFAS(有機フッ素化合物)やプラステックからの化学物質漏洩による人体への影響も科学的に立証されつつあり、世代を超えた深刻な問題になりつつあります。

このように、気候変動による被害、原発問題、化学物質による健康被害など現在の環境問題は、私たちや次世代の暮らしにも直結する深刻な問題であり、政策の影響を直接受けるのも私たち市民です。

そのため、1992年6月に開催された国連環境・開発会議(地球サミット)において全会一致で採択された「リオ宣言」の第10原則では、「環境問題は、それぞれのレベルで、関心のあるすべての市民が参加することにより最も適切に扱われる。」と明記されており、実際にこの原則を条約にした「オーフス条約」のもと、世界の多くの国で、意思決定における公衆参画などの権利が保証されています。(残念ながら日本は締約国になっていません。)

しかし、わが国では、従来から環境・エネルギー分野の多くの政策が、政府と特定の専門家・業界関係者により決定され、政策の効果も定かではない状況が続いています。そのため、私たち市民団体は、偏った政策形成過程の改善と、真の市民参加の必要性について要望を重ねてきましたが、残念ながら、現在に至っても、この分野における政策形成過程への市民の参加は不十分な状況にあり、特に最近はその傾向に拍車がかかっているようです。

その一例として、今年策定された第7次エネルギー基本計画では、政策形成に関わる審議会や分科会の委員の多くが産業界寄りであり、エネルギーと表裏一体である気候変動が主要課題であるにもかかわらず、環境団体を代表する委員はごく少数であり、その後行われたパブリックコメントでも、過去にない多数の意見が市民から提出されてにもかかわらず、それが政策に反映されることはありませんでした。

多くの市民が環境やエネルギー、食糧や健康など、自分たちに身近な政策がつくられる過程で意見を述べることは、議論の公正さや透明性を増すだけでなく、政策の選択肢が増え政策の質が向上する、当事者意識が高まりより実効性ある政策が立案され易くなる、政治教育や環境教育の有効な場になるなど多くのメリットがあります。

にもかかわらず、わが国では、この分野における政策形成過程への市民参加は限定的であり、『環境教育等による環境保全の取組の促進に関する法律』に努力義務が書かれているものの、法的にも、実態においても、まったく不十分な状況が続いており、国際社会の一員として恥ずべき状況にあります。

少なくとも先進国においては確立されたルールに反することなく、民主主義国家として、「環境・エネルギー政策形成過程への市民参加」の現状を改善し、新たな仕組みづくりを早急に進めることを強く求めるものです。 

【参考】

19926月にリオで開催された「国連環境・開発会議」(地球サミット)において全会一致で採択された「リオ宣言」の第10原則

『環境問題は、それぞれのレベルで、関心のあるすべての市民が参加することにより最も適切に扱われる。国内レベルでは、各個人が、有害物質や地域社会における活動の情報を含め、公共機関が有している環境関連情報を適切に入手し、そして、意思決定過程に参加する機会を有しなくてはならない。各国は、情報を広く行き渡らせることにより、国民の啓発と参加を促進し、かつ奨励しなくてはならない。賠償、救済を含む手法及び行政手続きへの効果的なアクセスが与えられなければならない。』

〇「オーフス条約」(正式名称:環境問題における情報アクセス、意思決定への市民参加及び司法へのアクセスに関する条約」)の第1 目的

『現在及び将来の世代のすべての人々が、健康と福利に適した環境のもとで生きる権利の 保護に貢献するため、締約国はこの条約の規定にしたがって、環境に関する、情報への アクセス、意思決定における公衆参画、司法へのアクセスへの権利を保証する。』

「環境教育等による環境保全の取組の促進に関する法律」 (政策形成への民意の反映等) 第二十一条の二

国及び地方公共団体は、環境保全活動、環境保全の意欲の増 進及び環境教育並びに協働取組に関する政策形成に民意を反映させるため、政策形成に関する情報を積極的に公表するとともに、国民、民間団体等その他の多様な主体の意見を求め、これを十分考慮した上で政策形成を行う仕組みの整備及び活用を図るよう努めるものとする。

2 国民、民間団体等は、前項に規定する政策形成に資するよう、国又は地方 公共団体に対して、政策に関する提案をすることができる。

「市民版環境白書2025グリーン・ウォッチ」を発行しました

「市民版環境白書2025グリーン・ウォッチ」を発行しました

グリーン連合では、「市民版環境白書2025グリーン・ウォッチ」を発行しました。2016 年の設立以来、毎年発行してきた市民版環境白書「グリーン・ウォッチ」も昨年は休刊しましたが、今年で9冊目になります。その目的は、①政府と異なる視点から、日本の環境の現状や、環境政策の課題、問題点を分析し、多くの人に知ってもらうこと、②政府とは異なる視点からの情報を提供しNPO/NGOの考え方や活動を知ってもらうことで、環境問題への関心を高め、解決に向けた市民の参加や行動を促すことです。

※グリーン・ウォッチ2025の詳細およびダウンロード(PDF)は、こちらから。

【開催案内】グリーン連合設立10周年記念シンポジウム(6/12)資料&録画

グリーン連合設立10周年記念シンポジウム

※資料&録画を掲載

日時:2025年6月12日(木)午後 12:30~15:00

会場:衆議院第1議員会館第5会議室&オンライン(Zoomウェビナー)

参加費:無料(要参加申込)

プログラム:

12:30 開会挨拶

12:40 パネル討論「環境政策と市民参加を考える」
パネリスト:

  • 橘高真佐美(オーフスネット)
  • 藤村コノヱ(環境文明21)
  • 松久保肇(原子力資料情報室)
  • 桃井貴子(気候ネットワーク)

コーディネータ:坂本有希

13:40 市民版環境白書2025グリーンウォッチ2025から

  • 坂本有希(地球・人間環境フォーラム) 「グリーンウォッチ2025について」
  • 桃井貴子(気候ネットワーク)「気候危機の現状と課題」 [資料]
  • 松原弘直(環境エネルギー政策研究所)「脱炭素化に向けた再生可能エネルギーへの取組み」[資料]
  • 松久保肇(原子力資料情報室)「東京電力福島第一原発事故処理と原子力政策の現状」[資料]
  • 成嶋悠子(ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議)「有害化学物質汚染から子どもたちを守るために」 [資料]
  • 藤村コノヱ(環境文明21)「民主主義につながる環境教育を」[資料]

14:40 質疑応答&ディスカッション
15:00 閉会

【開催報告】環境省との意見交換会を行いました 2025年3月12日

グリーン連合では環境省との意見交換会を2017年から開催しており、2025年3月12日に「第8回 NGO/NPOと環境省の意見交換会」として開催しました。国内外の環境問題の解決を様々なステークホルダーが協働して進めるための、貴重な機会となると考えています。

詳しくはこちら

【開催案内】勉強会「気候変動との関わりから考える生物多様性保全と市民団体の役割」2025年3月10日

生物多様性条約(CBD)の締約国会議(COP16)が昨年2024年10月末から11月にかけてコロンビア・カリで開催されました。「ネイチャーポジティブ」や「30×30(サーティ・バイ・サーティ)」などのキーワードとともに注目を浴びる生物多様性。日本自然保護協会の道家さんを講師に迎え、COP16で何が議論・合意されたのか、気候変動との関連で注目すべきこと、そして日本政府のスタンスや日本国内の政策への展開など、国内外の最新動向について情報提供いただきます。それを受けて、生物多様性保全のために日本の市民団体に求められる役割、とくに気候変動に取り組む団体が多いグリーン連合として生物多様性問題にどう取り組むべきかを考えます。

日時:2025年3月10日(月)14:00~15:30
会場:オンライン(Zoomミーティング)
定員:100名
主催:グリーン連合
参加費:無料

お申込み

プログラム: 

・講演「生物多様性をめぐる国内外の最新動向」(仮)

 道家 哲平/日本自然保護協会、国際自然保護連合(IUCN)日本委員会 副会長 兼 事務局長 

・質疑応答・議論「グリーン連合が生物多様性に取り組むには~気候変動の関わりから考える」(仮)

講師プロフィール: 

道家 哲平(どうけ・てっぺい)
1980年東京生まれ、千葉大学大学院修士課程修了・人文科学(哲学)専攻。2003年より、日本自然保護協会(NACS-J)に所属。生物多様性条約のNGOにおける第一人者。生物多様性条約やIUCNはじめ生物多様性に関する世界動向把握・分析を行い、日本の生物多様性保全の底上げに取り組んでいる。  

【開催案内】勉強会「農業、食料と気候変動の現状と課題」2024年12月10日

グリーン連合 勉強会
「農業、食料と気候変動の現状と課題~有機農業、生物多様性も考え、私たちにできることを共有しよう~」

気候変動が深刻化しており、農業や食糧問題とも密接なかかわりがあります。その中で有機農業、生物多様性の重要性が考えられています。今回の勉強会では気候ネットワークの田浦健朗さんと衆議院議員、元農林水産副大臣の篠原孝さんをお招きし、現状と課題、最新情報をお話しいただきます。私たちにできることを共有しませんか?

※資料と録画を掲載しました。

開催日:2024年12月10日(火) 13:00~15:00
開催方法:オンライン(Zoomミーティング)
主催:グリーン連合
共催:NPO法人棚田LOVERS
参加費:無料

プログラム

開会挨拶

講演1「気候変動の現状と課題」田浦健朗(気候変動ネットワーク理事) [資料]

質疑応答

講演2「農業、食料と気候変動の取り組み」篠原孝(衆議院議員、元農林水産副大臣) [資料]

質疑応答

意見交換

ディスカッション:グリーン連合としてこの分野でできることは?

閉会挨拶

講師プロフィール

田浦健朗(気候ネットワーク)

同志社大学大学院総合政策科学研究科博士課程修了、博士(ソーシャルイノベーション)。1997年の地球温暖化防止京都会議(COP3)をきっかけに地球温暖化問題に携わる。1998年から 現職として、温暖化問題に関する調査、研究、政策提言等を行う。著書に『市民・地域が進める地球温暖化防止』(共編著、学芸出版社、2007)、『地域資源を活かす温暖化対策 自立する地域をめざして』(共著、学芸出版社、2011)他。役職等として、一般社団法人市民エネルギー京都理事長、名古屋学院大学大学院非常勤講師、龍谷大学大学院非常勤講師、他

篠原孝(衆議院議員、元農林水産副大臣)

1948年、長野県生まれ。京都大学法学部卒業。1973年、農林省入省。ワシントン大学海洋総合研究所留学。OECD日本政府代表部参事官(パリ)、

水産庁企画課長、農林水産政策研究所長を務める。農学博士(京都大学)。2003年より衆議院議員。菅直人内閣で農林水産副大臣。

議員連盟では食の安全と安心を創る議員連盟会長、有機農業議員連盟副会長、菜の花議員連盟幹事長、水産業・漁村振興議員連盟幹事長などを務める。

「市民版環境白書2024グリーン・ウォッチ」を改訂しました

「市民版環境白書2024グリーン・ウォッチ」を以下の通り改訂しました。

  • 第3章第2節「プラスチック条約と有害化学物質規制の動向」を追加
  • 全体版のPDFを掲載

「市民版環境白書2024グリーン・ウォッチ」は、こちらのページからダウンロード出来ます。

「市民版環境白書2024グリーン・ウォッチ」を発行しました

「市民版環境白書2024グリーン・ウォッチ」を発行しました

グリーン連合では、「市民版環境白書2024グリーン・ウォッチ」を発行しました。2016 年の設立以来、毎年発行してきた市民版環境白書「グリーン・ウォッチ」も昨年は休刊しましたが、今年で8冊目になります。その目的は、①政府と異なる視点から、日本の環境の現状や、環境政策の課題、問題点を分析し、多くの人に知ってもらうこと、②政府とは異なる視点からの情報を提供しNPO/NGOの考え方や活動を知ってもらうことで、環境問題への関心を高め、解決に向けた市民の参加や行動を促すことです。

※グリーン・ウォッチ2024の詳細およびダウンロード(PDF)は、こちらから。

【開催案内】グリーン連合シンポジウム(6/21)

グリーン連合シンポジウム

※資料と録画を公開しています。

日時:2024年6月21日(金)14:30-16:30
開催方法:オンライン(Zoomウェビナー)
参加費:無料
主催:グリーン連合

プログラム

  • 講演「グリーントランジション2035GXという名のグリーンウォッシュ」明日香壽川(東北大学教授) [資料]
  • 市民版環境白書2024グリーンウォッチより
    • 「気候危機の現状と課題」桃井貴子(気候ネットワーク)[資料]
    • 「地域の脱炭素化に向けた持続可能なエネルギーへの取組」松原弘直(環境エネルギー政策研究所)[資料]
    • 「農薬の再評価制度のあり方を問う」成嶋悠子(ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議)[資料]
    • 「グリーンウオッシュをめぐる国内外の動向と日本の課題」浅岡美恵 (気候ネットワーク) [資料]
    • 「原発推進は脱炭素社会を逆行させる」松久保肇(原子力資料情報室)
    • 「棚田から日本の環境と食料問題を考える」安井一臣、永菅裕一(棚田LOVERS)
    • 「持続可能な社会に向けた環境教育を市民社会の活性化につなげるために」藤村コノヱ(環境文明21)[資料]